最近読んだ本004 -「FIRE 最強の早期リタイア術」
Amazonで「FIREの本」といえば、一番に出てくるくらいの「有名な本」を読んでみました。
月並みですが「良書」です
今書いているのは「読後すぐの感想」ですが、この本は「バイブルに成り得る本」と思い「定期的に見直したい」と想っています。
それくらいの「情報量」と「マインドへの感銘」を貰いました。
とはいえ、序盤は退屈だったんですよ。「なんだ、下剋上自慢か」と。
中盤を超えたあたりで「FIREへ至る課程」「FIRE後の作戦」など、ある程度実用的な話が語られるにつれおもしろくなって、読みに加速がつきました。
と同時に「最初の話は必要だったんだな」と、「なぜ序盤の話をしていたのか」もスッと腹落ちしました。
このブログをお読みの方には解らない話ですが「僕は超絶活字が読めない病の人」なので「それでも読めた」ということ自体が「読みやすい本」の証左と言えます。
基本かつ多くのことを学ばせてくれる書
FIREの情報収集しているとよく出てくる、
- 4%ルール
- 海外ETFの高配当が良い
などのFIREでの基本の話。
そして自分が知らなかった概念、
- ハンガーを利用した「不要服判定」
- 国にすら頼らない「セーフティーネット」
- 陥り易い心的バイアス(自分の国の投資資産を買いがち等)
- 現金クッションと利回りシールド
- 地理的アービトラージ
- パーシャルFI(FIREの種類の話)
- オプティマイザー(ミリオネアの種類の話)
- FIREの再現性
など「そういう手があるのか」というのも学ばせてもらいました。
特に「旅行を続けてたほうがお金が貯まる」という話は、目から鱗でした。(自分が出来るかは別として)
出版時期を考えると、日本でのFIREムーブメントの火付け役かつ「とりあえずコレ読んどけ」の「基本の書」に感じました。
「欠乏マインド」について
自身の人生における、金銭的な不遇さからくる「渇望」の心理、
「欠乏マインド」
軸に、序盤は自分や他者の話の経験や知見を紹介しています。
「欠乏マインド」は、ともすれば「卑しい」などと批判されがちな考え方。
しかし「成功者」が「成功に必要なものでした」と語れば、清々しいほどに肯定感があります。
自称「恵まれてない」「凡人」が「いかにして這い上がったか」の話。
昨今 親ガチャ
という単語を取り沙汰されてる今、絡まって色々考えるものがありました。
「FIREの再現性」と「マインド」
書籍の中で、ことさら「FIREは再現性がある」「私のようにやれば出来る」ということを強調しているように感じます。
しかし、その「マインド」「良きパートナー」の要素が大きい気がしました。
無論、「マインド」も「良きパートナー」っぷりも書籍の中で「あけすけに公開」しているので「マインドやパートナーも込みでトレースしたら出来るよ」と言ってるのだとは思いますが…。
「マインド」のほうが「テクニック」よりも「再現性が低い」「難易度高い」ので、やはり「誰でも」ではないなと結論してます。
そういうこともあって、巻末にあったように「彼女に”幼少の頃の話”を書いたほうが良いよ!と勧めた人」は、見る目が在ると思います。
それが「マインドの醸成」「なぜできたのか」の根拠を補強しているし、多くの人を勇気づける結果となっていると思うので。
「実践」するには「自己分析」と「アレンジ」が必要
筆者の話における
- メソッド
- 実績
には、疑うところが無く、そのままトレースしたら出来る…かもしれません。
が、自分たちに置き換える際に、差異として認識すべきは、
- 時期
- 自分が居る地(日本に住み日本人であること)
- 自分の置かれてる境遇
で、これを考慮して「自分の方法」を考える必要を感じました。
筆者が体験した「FIREを目指す→FIRE達成(2015年くらい)→旅行の日々」という10〜20年くらいは「(暴落はあったものの)比較的インデックスが伸びた時期」だと思います。
さらに、この2018〜2021年は「不自然なほどに米株が膨らんでる時期」だと考えられ「リーマン以上級の暴落」に備えたほうが良いかも知れません。
(本の中で「有史以来の株価の伸び」を示し「長期なら」というデータを示しているので、批判するものではありません)
また、筆者は「カナダ住みで米国株投資」でしたが、「日本住みの米国株投資」だと、税率・為替等の差異を考慮する必要があります。
特に!この数年で
国がFIRE封じをしてくる(投資益の税金を爆裂に上げてくる、益税つぶし等、それ以外にも税制の改悪が来る)
の予定なので、日本でのFIRE狙いは「より不利な条件」と言えるでしょう。
そして、「自分の境遇に関する考慮」も要るでしょう。
僕の場合は
- サポートかつ精神的に支えてくれるパートナーが居ない
- 歳いってる
- それほど高給取りではない
というところでしょうか。
(しかし、3つ目は本で「資産額が可能性を決めるので稼ぎはスピードにしか影響しない」ようなことを書いてあった気がします)
これらを「自分流にアレンジ」しないと、これを「実用書」として扱うのは難しいかもしれません。
まー、書籍の最後で「自分にあったものを考えろ」と言ってるので、そこも「筆者は織り込み済み」な内容なのですけれど。
内容の「自分用スクラップ」
気になった話
- 生まれによる「経済的不遇」は、時にマインドに影響を与え成功者への原動力になり得る
- 重要かつ自身に重要だった概念を「CRAP(うんこ)」って略称にしてしまうのはいいのか?
- 「欠乏マインド」の対する「権利マインド」
- 「幸福」は「相対的基準」で判定されている
- 脳科学的にも解明が進んでいる
- 節約も種類によってはあなたの幸福度を低下させない
- 全ての節約に痛みが伴うわけではない、そういうものをを削れば良い
- 「削ることに苦痛を感じるが、まあ慣れるだろう」な支出を削る
- 人によっては珈琲や快適な移動手段がそれに当たるだろう
- その中でも「永続的に幸福に影響を与えてしまう」ものならば、削らなくていい
- 持ち家は投資じゃない
「持ち家は投資じゃない」は、最近、色んな記事・書籍・動画等でそう聞きますね。
印象に残った言葉
CRAP
- creativity, resilience, adaptability, perseverance
- POTスコア
- 「(まだ)自らの情熱に従うな」
- ジョブズの有名なスピーチへのカウンターとして
- ヘドニック・トレッドミル現象
- 人は幸せに慣れる生き物だという性質
- 「より多くのものを所有するほど、人はより不幸になり、よりストレスを抱えるということです。逆に、より少ないものを所有し、旅行や新たなスキルの習得など経験によりお金を使うほど、人はより幸せになり、より人生に満足するのです。」
- お金持ちは投資資産を買う
- お金は血を流す価値はあっても、死ぬほどの価値はない
- 「フリーダムマインド」はお金ではなく、自由こそが最も重要だという考え方
まとめ…ることはできないのでオススメを
僕ほど「活字嫌い」でない人がほとんどだと思うので心配はないかもしれませんが…。
長くて読むのを挫折する可能性もありますが、最後まで読めば「FIREのバイブル」と成りうる「総合情報書」だと思いました。
ダイヤモンド社の目次紹介のページ で目次が観られるので、「FIREに興味在る」かつ「一つの項目でも興味が湧いた」なら、ぜひ読んでみてほしく思います。
なんなら、
- 持ってる方が近くにいたら借りてもいい
- 途中で読むのを辞めても良いのでとりあえず読んで欲しい
くらいのオススメ度です。
(つまり「アフィ踏まなくて良いのでとにかく読んでくれ!」ってことです)
本日の資産
-51,440
です。
実は…また書く予定ですが「狼狽売り」ならぬ「個別株式の狼狽買い」をしてしまいまして…。
- 仮想通貨:
-30,000
- 株式:
-24,000
(当日購入価格からの下落分)
という状態に。
仮想通貨は、ここ数日の暴騰で購入価格から20万くらい上がってるのでいいのですが、20万なんて一瞬で吹っ飛ぶので、せめて長期保有前提の株式に頑張ってほしいのですが…適当に買っちゃいけませんね。